写真家 佐藤岳彦 Takehiko Sato

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Cameron Highlands pitviper

Cameron Highlands pitviper


 闇夜の山中、この鮮緑の毒蛇は嬉しかった。水色をさした唇は頼りない恐怖心を軽々と蹴散らし、ファインダーの向こうからぐいぐいと吸い寄せてくる。気が付けばあまりの近さに目の赤までもが青ざめて見えた。

 しかしなぜ目が赤いのだ。事前の調べではPopeia nebularisの目は緑のはず。まだ亜成体だからなのだろうか。はたまた別種なのだろうか。

 帰国後さっそく調べ直すも、やはりP. nebularisの通常の目の色は緑のようだ。記載論文にもそうあるし、手元の文献や集めた写真でも緑の目が爛々と輝いている。ただ、海外のサイトにて赤目の観察例を一例見つけることができた。

 本種はGernot Vogelらによって2004年に記載された。その彼に意見を求めることにした。数年前、彼のLycodonの論文にサキシマバイカダの写真を提供したことがあり、彼は私のことを覚えていた。彼の見解は「目が赤いこと以外はP. nebularisの特徴とよく合致する。私はP. nebularisだと思う」とのこと。やはり通常の目は緑で、赤い理由はわからないと。最後には「Nice finding」と…。


Cameron Highlands pitviper


(Cameron Highlands pitviper Popeia nebularis (Red eye type?), 2011, Malaysia)
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  1. 2011/03/27(日) 00:34:05|
  2. マレーシア/Malaysia

プロフィール

Takehiko Sato

Author:Takehiko Sato
写真家 佐藤岳彦

1983年 宮城県生まれ、東京都在住。
大学院(森林動物学)中退後、写真家の道へ。
傍らの自然から熱帯のジャングルまで、「密やかな野生」を軸に生命の織り成す世界を追いかけている。

2011年からは明治神宮の森を撮影し、写真集『生命の森 明治神宮』(講談社)や『ナショナルジオグラフィック』などで発表している。

キーワード
「生命、多様性、生死、つながり、生態系、細部、小さきもの、陰なるもの、見えにくいもの、見えないもの、得体の知れないもの、気配、闇、森羅万象、密やかな野生」


WEB SITE
Tef Tef Life


E-mail: mothnake@yahoo.co.jp


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写真集
生命の森 明治神宮」講談社より発売中。




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